下妻物語 感想

面白かった。友情映画の傑作であった。
どこを切り取ってもハチャメチャなのに、単なるハチャメチャな映画で終わっていないのが偉いと思った。ふざけつつもやりっぱなしにしないと言うか、映画全体を貫くある種の哲学とか倫理観みたいなものに、俺はとても共感させられたのです。たとえば礒部社長の桃子に対するアドバイスとか、一瞬「あれ?納期踏み倒しちゃった人にそんな甘くていいの?」とか思うんだけど、よく考えてみたら桃子ってまだ17歳なわけで、あの場面で大人が17歳の女子にかける言葉って、やっぱああゆうもんであるべきだと思うのですよ。あとはイチコに「何だよヤーさんかよ」とちゃんと言わせてるところとか、ちゃんと本気で泣かせてるところとか、そういうところ。全身全霊でふざけていながら、細部がちゃんとしてるのだ。
ギャグも的確で、結局出されたもの全部笑えた気がする。よくよく考えるとこれは驚異的な打率だ。台詞も演技も巧かった。
深田恭子がキメるべき部分でイマイチだったことさえ除けば、これはもう完璧だったかも知れない。いや、その分を減点しても100点あげていいぐらいなんだけど。深田恭子も俺は誉めたい。DVDは買うでしょう。
あと土屋アンナは可愛すぎるね。エンドロール眺めてるうちに脳みそがかゆくなった。