BABY,THE STARS SHINE BRIGHTのサイトを覗いてみる

下妻物語が面白かったので、劇中で深田恭子が身に付けていたBABY,THE STARS SHINE BRIGHTのサイトを覗いてみることにした。

なるほど・・・。残念ながら俺にはほとんど理解できない世界だったが、3万円ちょっと払えば別の生き物に変身できるかも知れない的な、ある種のダイナミズムは感じることが出来た。少なくともジャンボスタイルよりは共感できるし、偽ラッパースタイルよりは好きだ。と言うか俺自身こっそり可愛いですねとか思わないでもなかったので、こう言うのに強烈に憧れる人々が存在することは理解できる。
「3万円あれば変身できる」とか書いてしまうと如何にもお手軽な感じがしてしまうが、俺はそれを「安易だ」などと言いたいわけではない。そもそもこんな現実離れした衣装で武装し街を闊歩することが安易であるはずがない。こんなのを着て歩くには、衣装の持つ強烈な異化作用に耐えるだけの覚悟や根性、攻撃性、場合によっては無神経さのようなものが大量に必要なはずである。そうした意味でロリータのファッションは、ジェームズ・ディーンジーンズとかヤンキーの毛染めみたいに、反現実・反体制ファッションの系譜に組み込むことも可能であろうと思う。と言うかまるでそうだろうと思う。
が、ロリータ/ゴスロリファッションは、他の反現実・反体制ファッションと比較しても取り分け異様に見える。扮装としてストイックすぎるし、他のファッションとの親和性が余りにもゼロだ。その点ではヤマンバに似ている。他のトライブと融和せず、いつも同族で群れている(あるいは孤立している)。モッズとロッカーズとパンクスが一緒に飯食ってても「あー変な組み合わせ」で済みそうだが、そこにロリータとヤマンバが加入しちゃったら空間的に明らかにギャグになる。なぜか。
ちょっと考えてみたのだが、それはどうやら「性アイデンティティに寄り添う形で特化した反現実・反体制ファッションは過剰にロマンチックに流れがちだから」のようである。たとえばロリータもヤマンバも、男性で言えばバンカラも、漏れなくロマンチックが暴走気味であり、そのファッションもお洒落と言うよりはコスプレに近い。ゆえに過剰で他のファッションと融和しない。そして同族で群れる。たとえばハードゲイとか。たとえば暴走族/レディースとか。パンクスには男女の区別ないけど、暴走族にはあるじゃん。あいつら確かにロマンチックじゃん。突攻服とかワケ分かんないじゃん。特殊じゃん。しかも群れるじゃん。なるほど!無理矢理だ。
そんなわけでロリータの対偶は王子様じゃなくて多分バンカラなので、またゴスロリの対偶は伯爵じゃなくて恐らく軍人なので、彼氏が欲しいロリータ少女はそう言う人を探すと良いと思います。何について書きたかったのかは自分でも分かりません。皆さんさようなら!電池が切れるまで!突っ込みはなしで頼んだ!