iMacの罪

電器屋に行って家電を眺めていて驚いた。二年ぐらい前にアイロンを見に行った時にも思ったことだが、いまだに、ほぼ全ての家電が、旧iMacのデザインに思いっきり侵攻されたままなのである。クリアなパーツを使いやすいからなのだろう、アイロンと掃除機が特に酷い。ほとんど冗談でやってるとしか思えない酷さである。
「デザインが無い」と揶揄されていた時代の、実際にデザインのかけらも感じさせなかった駄目なOA機器の駄目すぎるベージュ色こそがデザインだと思っている俺としては、iMacを発端とするapple諸製品のスタイリッシュかつ未来を感じさせるデザインは素敵だけど信用できない、と言うか意味もなく反発したくなる対象なのだが、そう言うものを節操なくパクっては「デザインだ」と言い張る駄目な家電たちの存在は、既に反発の対象どころか、チョーピと同じカテゴリーに押し込めたくなるものである。いや、チョーピには芸がある。駄目家電たちには芸すらない。同じカテゴリーに入れてしまってはチョーピが可哀相だ。ごめんチョーピ
駄目なベージュ色の無愛想な家電って出したら売れるんじゃなかろうか。OA機器みたいな手触りの家電。あったら俺は買う。が、それはそれでお洒落なような気がして、またしても無意味に反発を覚える俺だ。ジュージアーロがデザインしたNIKONのF3などは適度にダサく徹底的に機能美であり俺は大好きだ。実はF4も好きだ。新しいのか古いのか良く分からない、何を狙っているのかも分からない、それでいて突飛でも奇抜でもない、それなのに新鮮かつ印象的である、もちろん機能的である、そうした要件を満たしたデザインはこの世に数少ない。そう言うものが俺は欲しい。写真は宇宙に行ったNASA特注のF3、通称"small camera"だ。かっこいいね。