パノラマ写真は辛い

大散財して購入したフィルムスキャナ「NIKON SUPER COOLSCAN 5000ED」&同梱されていた純正スキャンソフトNIKON SCAN 4であるが、ここに来て重大な残念事項に直面した。フルパノラマスキャンが想像以上に面倒くさい。
5000EDは35mmフィルム専用スキャナである。フィルムを挿入するとコマ間のブランクを検出し、勝手にサムネイルを生成する。しかしインターフェイス自体がフルパノラマに対応していないので、サムネイルの大きさ自体が通常サイズに固定されており、これに無理矢理フルパノラマを読ませると枠からはみ出す部分がどうしても生じてしまう(コマのスタート位置は上手いこと検出する)。
でもまあ、枠からはみ出てしまっても、スキャン位置が自由に調整できて、補正値を任意で固定できさえすれば、分割スキャンして後で結合すると言う手が使える。はずである。
で、ニコンのサービスセンターに行って話を聞いてみたら、「位置調整と言うコマンドを使って複数回スキャンすれば、フィルムの全体を分割して取り込むことは可能」「プレビュー時&スキャン時にかかる自動露出は外せる」「補正値を固定したまま複数のコマを連続スキャンすることも可能」と言うことが分かったので、よし!と思って購入、早速スキャン&ステッチに挑戦してみた。
しかし試してみると、これが全然うまくいかない。
困ったのが、自動露出をOFFにしても画像の色味が統一されないことだった。しばらくいじってみて気がついたのだが、このスキャナはプレビューより前のサムネイル生成の段階で、サムネイルごとに勝手に露出補正をかけて、その設定をずーっと保持するようである。しかもこの設定はユーザー側からは外せず、コントロールできず、数値も分からない。つまりたとえ自動露出をOFFにしていても、サムネイル1で左側部分をスキャン、サムネイル2で右側部分をスキャンと言う方法が使えない!*1パノラマ写真は画面の両端で明るさが極端に異なる場合が多いので、勝手に露出補正されると地獄のように色がズレるのだ。これは困った。
ニコンのカスタマーサポートセンターに電話して聞いてみたら、どうやらやっぱりそう言う仕様のようで、はっきり言って迂闊であった。普通の写真をスキャンする分には快適なので依然として嬉しいは嬉しいのだが、ちょっと凹んだ。いずれフラットベッドのスキャナも買うことになるのか。どんなお大尽だ俺は。スキャナの問題と言うよりはドライバの都合だと思うので、vuescanとかを使えば解決できるのだろうか。うーん。
ちょっとしばらく研究してみます。
それとモノクロスキャンが不調だ。階調が飛んでいる気がするんだけど、これは設定ミスだろうか。難しい…。
(後日、パノラマ写真の分割スキャンの方法が分かりました→

*1:更に色々試していて気づいたんだけど、サムネイル生成時にかかる補正値は、表示されていない部分にも同じ値が適用されている。「位置調整」でスキャン位置をずらすと、サムネイル内にある画像の見かけはおかしくなる(さっきまで枠外にあった部分が、全然違う色味で表示される)が、実はこれは見かけだけで、実際には同じ補正値が保持されている。つまり1コマに対して複数のサムネイルを使わないように作業すれば、露出の統一は可能なのですね。