パソコンのディスプレイを買った

1997年の冬から9年ぐらい使っていたCRTのディスプレイが、先日壊れた。ここ数ヶ月、スタンバイ時に変な音がするなあ、と思ってはいたのだが、まさか壊れるとは思ってもいなかった。これまでにも何度か不調はあったが、ここ9年間で2度とか3度とかのものであり、しかもその度に何事もなかったように復活していたので、もしかしたら永遠に壊れないんじゃないかと勘違いしつつあったのだが、遂に壊れた。
プラグ周りを清掃しまくったり、しばらく点けたり消したりしていれば復活するような気もしたのだが、スタンバイ時の変な音は明らかに普通じゃなかったし、たとえいったん復活してもいつ壊れるのかとビクビクしながらパソコンをいじるのは精神衛生上よろしくないので、この際いさぎよく、新調することに決めた。
売り場を見に行くと、もはやCRTのディスプレイなどどこにも売っておらず、何というか浦島太郎のような気持ちにさせられた。ラインナップそのものが軒並み絶滅しており、探せば買える、と言う状況ですらなくなっていた。ネットでも売っていない。古めかしくも選択肢のひとつとして本気で考えていたので、とても悲しい気持ちになった。しかし売っていない物は買えない。四の五の言わずに液晶ディスプレイの中から選ぶことにした。
どれにしようか迷ったが、EIZOのS1931-SEと言うのに決めた。色とか絵とかを扱う人たちは、視野角による輝度や色の変化が少ないCRTかIPS式の液晶を使うものであり、俺も無意味にIPS式の液晶が欲しくなったのだが、そんなものを買うお金は無いし、考えてみれば特に何をするわけでもないので、比較的廉価なVA式液晶の中でよさげなもの、と言う思惑で絞り込んで行った。恐らく、同じような考えの人が選択する機種の筆頭であろうと思う。壊れた次の日に即購入した。貧乏になった。
まだ繋げていないので何とも言えないが、液晶ディスプレイの「視野角による輝度・色の変化」は、人間が体感しているよりも実際はもっとずっと相当にヒドいものなんじゃないかと考えている。脳みそ側の補正でやっと何とか見られる程度になっているぐらいのものではなかろうか。駄目な物に目が慣らされるのは悲しい。が、そこまでこだわるほどの何かが俺の中にあるのかって言ったら全然ないので、大きなディスプレイは嬉しいなあ。でも部屋が散らかりすぎていてディスプレイを交換する元気がないんだなあ。