何かの選挙が近いらしい

何かの選挙が近いらしく、選挙掲示板にはポスターが貼られ始めた。
で、その一角に、「政府転覆」「改革は、諦めよう」などと書いてある、気味の悪い、心底くだらない、面白くも何ともない、冗談としてさえ成立していない、ユーモアを初めとしてありとあらゆる感性の欠落した、下品な、下品なだけならまだしも、恐ろしく詰まらない、馬鹿としか言いようのない、可哀想な候補者のポスターが貼られていて、そのあまりの醜さに、私はポスターをその場で破り捨てたくなったが、それが悪戯でないとしたら私が捕まってしまうので、残念ながら我慢することにした。
ポスターには候補者の顔写真がある。漫画でしか見たことのないような丸い黒眼鏡をかけており、大口を開けてアホ面をさらしている。36歳、と書いてある。多分本当にアホなのだろう。その周囲には「右翼でもない。左翼でもない。もちろん市民派なんかでは断じてない!」みたいなことがノリノリの文体で書いてあって、それがもう可哀想なぐらいノリノリで、多分本当にアホなのだろう。
要するに外山恒一なのだが、難民になればあなたの理想は理想的に実現されると思うので、今すぐにでも難民になって、片手間にテロ活動でも行いながら、どこかで元気に暮らしてみていただきたい。「運動がしたい人」の自己陶酔に付き合わされることほど不快なことはない。面白ければまだしも、本当に救いようがないほど面白くも何ともないので、率直に言って鬱陶しい。下らない自己満足に搾取される身にもなって欲しい。この人、歌は上手いのになあ。
しかし能書きを垂れる反−権力主義者に限って異常な権力志向だってのは、古今東西変わらない事実であり、何だか不思議なものですね。