トランスフォーマーを見てきた

マイケル・ベイ×スピルバーグの新作「トランスフォーマー」を見てきた。変型は魔法のように華麗だし、アクションはマッシヴ極まりないし、これは金を払って見る価値のある代物であろうと思った。巨大な鉄の塊が、人類向けに作られた建造物の強度を無視してフルパワーで躍動すると一体何が起こるのか、ビルがぶっ壊れたり地面が砕けたりするわけだが、こんな映像を作れるのは地球上でハリウッドだけだろう。すごい。全般に、ロボットの動きが速すぎて目がおいつかない感じはあったが、ほとんどのアクションは日中で展開されるし、要所にタメが入るので(久々に意味のあるスローモーションを見た気がする)、たとえば「スパイダーマン3」あたりと比べると随分と見やすいのだった。人間側のキャストも充実しており、個人的には会話中に脈絡なく舌なめずりするヒロイン、ミーガン・フォックスの頭がおかしいと思った。
以上のようにとても楽しく観賞したのだが、一方でアメリカの若者が晒されている抑圧や強迫の熾烈さにも若干思いを巡らした。結果的にベイが喧伝しているのは「QB・オア・兵士」と言うメリケン式マチズモであり、他人事ながら大変な国だこと。