ヘアスプレーを見てきた

見てきた。充分な相対主義は普遍的なモラルに到達できるか、と言う理想の高い問題に、我慢の足りないリベラリスト達が「そんなの簡単だ!」と雄叫びを上げながら無意味に殺到し、いつも通りの脳天気さと想像力の欠如によって、いつも通りに全てを台無しにすると言う、非常に進歩のない映画であったが、示唆に富んだキャスティングと音楽は面白く、楽しむことができた。
監督はあまりにも分かりやすくゲイであったが、マイノリティが犯しがちな間違いを片っ端から犯しており、残念ながらこの映画がゲイや黒人の立場を向上させることは一切無いでしょう。
極端に自己肯定的な相対主義全体主義と変わりがない。想像力のない自由主義者は自由の敵である。ただし、自己肯定的でないミュージカルなんて恐らく全然面白くないだろうし、それじゃ一体どうすればいいんでしょうね、と言うわけで、色々と教訓に満ちた映画ではあった。