国宝 阿修羅展@東京国立博物館を見てきた

平日の昼ならそれほど混雑もしてないだろうと考えて15時頃に上野駅に到着したら、入場まで1時間半待ちと言われて唖然とした。開館時間が20時まで延長されていたので、17時ぐらいまで周囲をブラブラして、晩御飯を食べて、それから戻ってこようということに決定し、そのように行動した。混雑は多少マシになっていた。
阿修羅像の展示は見事なもので、混雑していながらも結構まともに観察することができた。それでも像の周囲は押すな押すなのプチパニック状態に陥っており、それが阿修羅の眼前で展開されている様は、これこそまさに妄執といった趣で、なかなかに壮絶だった。阿修羅像の実物は生まれて初めて見たのだけれど、空間を制するかのように四方に伸びる細い腕はやっぱりとても美しい。写真だと確認できる間抜けヒゲ(ばちあたり)はよく見えなかった。
阿修羅以外の八部衆も勢揃いしており、子供の頃に辞書で引いては見入っていた異形の神様達を初めて生で見ることができ、感無量だった。
圧巻だったのは四天王の展示で、その偉容、表現、造形力に目を見はった。顔のあたりを見たときに最大限に効果が働くようパースが設計されているようで、三次元の像としては形が狂っているのだが、正対すると周囲の景色が消し飛ぶような迫力がある。しかもデカい。とにかく凄かった。
混雑はしていたが、意外に満足が行くまで眺められたので良かった。俺は奈良に行ったことがないのだ。