奥多摩は魔境 その2

帰りにお湯に浸かれる所に寄ったのですが、そこの露天風呂で居合わせたどっかの親子がとても仲良しな感じでほほえましく、勝手に話を聴いて暇を潰していた。
お父さんは30代半ばぐらい、息子さんは多分7〜8歳ぐらいであろう。「お湯ぬるいね」「そうだね」「でも長く入ってられるからちょうどいいのかもね」「そうだね」「今日みたいな夏の終わりぐらいに来るのが、すずしくて、一番ながく入っていられるのかもね」「そうだね」
蝉がミンミン鳴いてる中で、そんな会話を聞いていて、この子にとって夏は多分7回目とかで、それでも夏の終わりの感じとかをちゃんと知っていて、こうやって季節は巡って、勝手に積み重なって、それが思い出になったりならなかったりするのであろうなあと、理由は分からんが異様にしんみりした。