カラーバンド問題

asahi.comより。

日本臓器移植ネットワークは21日から、手首に着けて、臓器移植に対して関心があることを示す黄色と緑のリストバンドの配布を始めた。
閉幕に向けて多くの観客が訪れている愛知万博愛・地球博)の会場を皮切りに、これから11月にかけて、全国各地で約10万本を配る。

へえ。
流行に乗ってしたたかに臓器移植問題への啓発を試みる日本臓器移植ネットワークは(嫌みとかじゃなくて)なかなか偉いように思います。色のついたゴムバンドを血眼になってサーチしているような層にダイレクトに訴えかけることができるのはタイミング的には今しかなく、瞬発力に溢れた非常に良いキャンペーンと言えましょう。
こうして現在色んな色のバンドが出回っているわけですが、ここらでいっそ「何にでも関心がある」ことを周囲に示す「レインボーバンド」みたいなものを販売してみたらどうでしょうか。俺は心ない人には見えない王様バンドをつけているので何も必要ないのですが。嘘ですが。
乳ガン啓発のピンクリボンとかは素晴らしい運動だよなあとか常々思うんですけど、ホワイトバンドだけは個人的にどうしても駄目です。なんでかなーと色々考えてみたんですが、多分「問題意識を持ったところで状況を変える手がかりすら見つからない」と言う葛藤に目をつぶる楽観性が自分にないからなんだと思われます。それに知人や身内が癌になったり臓器移植が必要になったりすることを想像して心が苦しくなるのと同じ水準で世界の貧しさを想像できるかって言ったら俺にはきっと無理ですし、そんな半端な気持ちで「関心があることを示す!!」とか言い張る図々しさも残念なことに持っていません。ホワイトバンドを協賛しているNPONGOがどんな活動をしてるのか追跡する根性とかも全然ありません。そう言うめんどくさいのはホワイトバンダーの人にお任せします。
ところで全然関係ない話ですが、「ミサンガ」と言う言葉を浴びせると心が苦しくなる人々とホワイトバンダーって結構かぶってると思うんですが、どうでしょう。