ハウルの動く城 DVD購入

amazonで予約してたんだけど宅急便の人と巡りあうチャンスがなかった。で、先日やっと開封した。
映画はやはり素晴らしかった。世間の評判は悪いようだけど、勿論それも分かるんだけど、個人的にはこれは傑作だなと改めて感じた。特に冒頭の飛行に至るまでのシーケンスは壮絶に良く、みんな一生に一度はこんな目に遭ってみるべきだと思う。無理だけど。理由は分からないが見るたびに涙ぐんでしまう。恐らく実生活が不幸なのだろう。また戦争というブラックボックスブラックボックスのまま観客に投げつける投げやりぶりも(大臣への言づてで突然何とかなってしまう点も含めて)非常に共感が持てる。宮崎駿は戦争という難問から逃げた!と見る向きも当然あるだろうが、今回の宮崎駿あえて具体性から逃れているようにも見え、それはそれで非常にチャレンジングなことなので、別に日和ったわけではないように思う。山場とか順序とか色々めんどくさくなったようには見えるが、それで娯楽映画として成立させる力業があるんだらやっぱり凄い。
特典のCGの解説も短かったが興味深かった。ジブリのCGが上手いのは、「無限の人材と時間があればアニメーターに描かせるが、それが無理なのでCGにやらせる」みたいな哲学が確固としてあるからなんだと感じた。
最後に明記しておくが俺は基本的にはアンチ・ジブリで、「となりのトトロ」は隅から隅まで共感できなさすぎて一度も最後まで見れた試しがない。歩くのは嫌いだし、「歩くの大好き」とか歌っている子供を見ると「じゃあ100kmぐらい休み無く歩いてみるか?辛いぞ?あと一生自転車には乗るなよ?」とか理不尽な言いがかりをつけたくなってしまう。「もののけ姫」は劇場で2回見て2回とも寝た。眠くなかったけど寝た。ドロドロしたゴッドが蠢いているシーンやアシタカが侍を皆殺しにするシーンなどは目を皿のようにして見たが、後は寝ていた。特にイノシシが地雷でぶっ飛んでいるシーンでは懸命に寝た。でも千と千尋ハウルは好きなんだよな。