ライム

昼ごはんは袋ラーメンだった。
同居人が帰ってきたので麺は二人分である。同居人はグルグルとラーメンを茹でており、俺は食器の準備に勤しんでいた。麺が茹で上がったので、同居人に器を渡しながら「等分に配分」とお願いしたのだが、お願いした後でその台詞が駄目なラッパーみたいであることに気づき、面白くなって何度も口にしていたらだいぶ鬱陶しい感じになり、俺はしんみりと出来上がったラーメンをすすったのだった。
美味しんぼ」の89巻に「今日の料理はロブスター。豪華で贅沢なロブスター。ロブスターを茹でたなら」と言う猛烈なパンチラインを披露する謎のラッパー集団が現れるが、俺のスキルも全く負けていないのではないか。