夏休み

日曜日。同居人の夏休みは本日で終わってしまう。こちらは事情により毎日夏休みなのだが、世の中はそのようには回っていないのです。
昨晩は、お盆と言うことで実家に戻っていた。一泊の帰省を終え、昼過ぎに帰宅すると、用事があって自宅待機していた同居人も暇になったようで、どこかに遊びに行こうということになった。何も決まっていなかったが、とりあえず無計画に出発してみた。
まず、写楽の肉筆画が何たらかんたら、という展示をやってるらしい江戸東京美術館に行こうと考えたが、同居人は膝を少し痛めており(筋トレのしすぎで膝を痛めたのだ。と言っていたが、実際のところは知らない)、あんまり歩くのもかったるく、断念した。
次に、映画を見ようと映画館に行ってみたが、時間が合わずに断念した。で、どうしよう。ということになって、しばし困り果てたが、どこからともなく浅草らへんから水上バスに乗るのはどうかという案が湧きあがり、何だか良さそうだったのでそうすることに決定した。
浅草は賑わっていた。あげまんじゅうを食べながら、奥にある本堂に辿り着くと、ものすごく大規模に工事中だった。全体に灰色のシートがかぶせてある。それはそれで面白く壮観だったので個人的には満足したが、たまたま来日していた外国人観光客は気の毒だったかも知れない。クリストみたいで面白い、とか思ってくれたら嬉しい。空は晴れており、気候も良く、みんな楽しそうに見えた。自分も無職だが楽しく過ごした。
散策を終えたので、浅草から船に乗りこんで、日の出桟橋を目指すことにした。二階席の右列、前から2番目の席に座って、船内限定地ビールというものを飲み、船にゆらゆら揺られながら、佐野元春の歌にこんなような歌があった気がするぞ、ただしルートが逆だったような、などと考えた。橋がゆっくりと迫ってきて、船は幾度もそれらを通過する。すると頭の中は押井守の「パトレイバー2」のようになり、景色を見る目がよりギラギラとしてくる。川から眺める東京の景色はとても面白い。
船旅は40分ほどで終了した。日の出桟橋からお台場方面を目指す手もあったが、人混みが恐ろしいので浜松町まで歩いて移動することにした。浜松町駅からは世界貿易センタービルが生えている。展望台があるのは知っていたが行ったことがなかったので、これにも挑戦してみる。620円。東京タワーが見えるのが面白い。東京タワーの隣には富士山が見える。夕日が綺麗で、暗くなるまでウロウロと景色を楽しんだ。お盆だからなのか、とっても閑散としていて、非常に快適だった。快適すぎるのがまずいのか、昼寝をしている人もいた。
その後、帰路の途中の乗換駅にある家電量販店でヒゲソリを購入し、晩御飯を食べて、帰宅した。結構歩いたが、同居人の足も痛くならなかった。
旅行でもないのにこれだけウロウロするなんて、自分にとっては珍しいことだ。夏休みらしい一日を過ごせて良かった。