インセプションを見てきた

昨晩、先行上映を見てきた。「ダークナイト」のクリストファー・ノーランの最新作。主演はレオナルド・ディカプリオ渡辺謙が非常に重要な役で登場する。その他、ノーラン組の面々が次々に登場し、妙な既視感のあるキャスティングが楽しかった。特にスケアクロウは途中で本当にスケアクロウに変身するんじゃないかという場面があり、手に汗を握った。映画は非常に面白かった。以下、ネタバレせずに感想を書きます。
ノーランがこの映画を作ったのは、多分「マトリックス・レボリューションズ」がヘタレだったからで、随所に「マトリックス」がアイディアの着火点となったと思しき趣向、アクション、映像が見られる。こういうことを書くと単にネタ話をしたいだけの人に思われるかも知れないが、実際に見てみれば多くの人がそう感じることだろう(ノーランも影響を隠そうとしていないように思える)。ただ、話が似ているとか、パクリとか、見飽きた映像だなーとか、そういう印象は少しもない。詰め込まれたアイディアの物量と展開は半端のないことになっており、まあ、たまげる。
設定は独りよがりだし、説明は不足しているし、全体に粗削りで未完成な印象は否めないものの、それがあまり不快ではない。そしてこれがまさにノーラン印なのだと思うが、娯楽映画でありながら娯楽映画の枠組みを超えてしまうような、人間精神の暗闇をじーっと見つめるような視線がある。それが映画を印象深いものにしている。
IMAXでの上映もあるそうだ。大きなスクリーンで見ると、これは最高でしょう。あとエミリー・ペイジは可愛い。