iTMSを試す

Apple社の製品とVWのビートルは何となく同じ匂いがするが、両方とも大嫌いだ」と言ったのはウチの親父ですが、そうした環境で育った自分もやっぱりAppleを心の底から嫌悪しており、勤務先のパソコンが全台意味もなくMacという現在の環境は正直申し上げてまるで地獄です。とにかく奴等はことある事にフリーズしますし、止まったら止まったで気味の悪いx_xみたいな顔アイコンが出てきたりして腹立ちますし、爆弾とか出して愛嬌ふりまいてる暇があったら本当に爆発してくれと願ってやみませんし、そんな遊び心のひとつひとつがMicrosoftのWordに出てくるキモいイルカ並にキモいと思うのですが皆さんMacは好きですか。好きなんですね。残念です。こんな自分でもOS9は使いやすくて凄いと思いますが(これはもう明らかにWindowsより使い心地が良い)、適当なアイコンの並び方とかはやっぱり見るだに不快です。整列すると逆にアイコンが飛び散っていくとか全然理解できない。
さて前置きが長くなりましたが、話題のiTMSを試してみました。急にthe Verveの「Bitter Sweet Symphony」が頭の中で轟き出したけど残念ながらCDを持っていなかった、と言うのが今回iTMSを試してみようと思った一番の原因ですが、やっぱり「1曲150円から」とあれだけ大々的に世間に知らしめたApple社の戦略とかiTunesiPodを含めた事前の準備が素晴らしかったんだと思います。また、「お前がデータを不法に複製せず個人で扱うとは到底思えない、どんな形のコピーをしても貴様を殺す」みたいなひたすらに好戦的で利便性を無視したギスギスしい精神が随所から滲んだ他の音楽配信サービスとは異なり、イメージ、使い勝手ともに非常に軽やかな点も見逃せません。これはなかなか素晴らしいです。全曲試聴できると言う「ユーザーにとってみればそれが当然」なポイントを実現してる点も相当に素晴らしいです。
本当に100万曲あるとは全く思えないショボい品揃えは少し寂しいですが、今のところは新譜のアルバム買いよりミーハー買い(CD買うまではいかないけど聴いておきたいシングル曲を買う)や落ち穂拾い的な買い方がメインなような気がしますので、曲の少なさは短期的にはそれほど大きな打撃にもブレーキにもならないでしょう。ミーハー買いが凪を迎えた時、ユーザーがデータでのアルバム買い、新譜買いに慣れた時、そして超大物が超ヒットを飛ばした時の立ち回りっぷりが恐らくは重要であり、うまく行けば従来とは異次元的なレベルで市場を牛耳ることができるかも知れません。また音楽コンテンツビジネスを牛耳ることに失敗しても、泡沫的ミュージシャン活躍の場や廃盤アーカイヴスとして変な成長を遂げるかもしれず、そう言った面でも期待できますね。
Suicaを初めて使ったときの驚きを10とすると、iTMSは5ぐらい。奴は結構やります。