ノートン2010

パソコンを起動したら、「ノートンの更新サービスの残りは30日ですよ」というダイアログが出現した。このお金がない時に、非常に悲しいお知らせだ。
ノートンと言えば、「重い」「出しゃばる」「ウィルス以上の不具合を誘発する」「警告ダイアログが死ぬほどピンピン出現して死にたくなる」などの理由から、パソコンユーザーの憎しみを集め続けたソフトであったが、「ノートン2009」はノートンじゃないみたいに凄く良かった。とても軽快で、設定も全自動に近い。このご時世に、ほとんど悩みのないセキュリティソフトに仕上がっており、やればできるじゃないかと感心したものだった。あまりに良かったので、同居人のノートパソコンもマカフィーからノートンに切り替えた。
で、引き続き使おうと思ってシマンテックストアを覗いてみたら、「ノートン インターネットセキュリティ 2010」が新発売になっていた。新しい方が安全には違いないだろうが、また鈍重になっていたらと思うと怖い。怖いが、試してみないことには分からない。更新期限が残っている間のバージョンアップは無料なので、人柱のつもりでバージョンアップをやってみた。
入れ見た感想だが、依然として非常に軽快で、静かだった。背景のグラフィックが変わったりしているが、全体のデザインは「2009」を踏襲しており、マイナーチェンジと言った感じがする。追加された機能はよく分からないが(「2009」が設定いらずだったため、ユーザーとして機能を気にする機会がなかった)、「パフォーマンス」という画面が新設されていることは分かった。活動ログをグラフで見ることができるモードで、ノートンがそれほどCPUを占有していませんよ、ということが目で見て分かる。それともう一つ、「アプリケーション評価」という画面も、以前はなかった気がする。ノートンが各アプリケーションをどの程度信頼しているかが一覧できるモードで、このような感じで働くらしい(→)。クラウドベースと言っても、ひっきりなしに相互が通信しあって何かを監視するとかじゃなく、環境が変わった際に信頼度を参照しに行くだけなので、ローカルでの無駄な活動は減る方向に働くだろう。これはなかなか効率的かも知れない。
全体として、1.異常に軽くて何をしているのか不明だった「2009」の活動をモニタできるようにした 2.クラウドベースで信頼度を決定するので、多分軽くなるし安全度も増すし対応も早くなる予定 と言うマイナーチェンジのように見え、「2009」と同様に、相変わらず軽い。活動履歴を見てみると、少しだけ活動レベルが上がったかな?とも思ったが、これは画面を表示したときに(そのことによって)数字が上がるだけだった。インターネットで遊んでいた過去90分のログを見てみたが、アイドルタイムスキャンを始めた時以外はずーっと0〜1%ぐらいで推移していた(1%になることも稀で、ほとんどずっと0%のまま)。これ以上ゴテゴテと機能が追加され始めるとたとえ軽くても煩雑になるように思うが、今回は問題ないバージョンアップという気がする。
ただし、充分に高機能で非常に安価なセキュリティソフトが出回っている昨今、あまり強く勧める気にはならない。もうちょっと安くならないものかね。